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苫小牧民報

山林再生、全力で支援 吉川農水相が厚真町視察

厚真町で山林被害と復旧事業の状況説明を受ける吉川農林水産相(中央)=18日午前11時半ごろ

 昨年9月の胆振東部地震で厚真町などの山林が大規模に被災した中、吉川貴盛農林水産相が鈴木直道知事らと共に18日、同町の災害現場との復旧現場を視察し、被害面積4000ヘクタール以上に及んだ山地の復興に向けて地元関係者と意見交換を行った。吉川農水相は「森林再生に向け全力で取り組みたい」と意欲を示した。

 道によると、胆振東部地震では最大震度7を観測した厚真町を中心に安平、むかわ両町などの山林が被災。大規模な土砂崩れも発生し、厚真町で多くの人命が奪われた。崩れた山林は合計で約4300ヘクタールにも及び、治山施設や林道、木材加工施設の損壊などを含めた被害額を511億円と試算している。道は被害山林の復旧を目指し、被災3町や林業団体、研究機関などで構成する森林再生の連絡会議で協議を重ね、4月に対応方針をまとめ、地域の特性や実情に応じた森林造成、林道復旧、治山施設の整備といった復旧事業に順次取り掛かっている。

 吉川農水相の被災地訪問は昨年10月、胆振東部3町の農業被害の視察以来。18日午前、鈴木知事や厚真町の宮坂尚市朗町長らと共に同町東和地区の山地災害復旧現場をはじめ、被害倒木の有効利用を見据えた富里地区の倒木の集積場などを見て回った。震災から8カ月余りが過ぎても地震の深い爪痕が残る山腹の光景を目に、吉川農水相も「本当にまだ痛ましい」と沈痛な面持ちで現場を見詰めた。土砂災害の甚大な被害を受け、稼働できなくなった富里地区の浄水場も視察し、復旧作業が急ピッチで進む光景に「被害を後世に伝えていくことも大事だ」と改めて指摘した。

 同日午後は町総合福祉センターに移動し、被災3町の首長の他、苫小牧広域森林組合、JAとまこまい広域、JAむかわ、各町土地改良区などの各代表者らと災害復旧をめぐって意見交換した。鈴木知事は「今回の意見交換を早期の復旧復興、農林業の活性化につなげたい」とあいさつ。宮坂町長は「厚真の誇る自然景観を取り戻すため早期の森林再生が必要」と訴えた。これを受け、吉川農水相は「山が無くなったという悲痛な声も聞いた。山林再生へ精いっぱいの支援をしていきたい」と述べた。

 被災三町や道などから要望書を受け取った吉川農水相は、林業に大きな影響をもたらした山林被害の復旧に向け、政府として協力する姿勢を改めて強調した。

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