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室蘭民報

シャークス、都市対抗道大会で5年ぶり4度目の全国【室蘭】

優勝を決め、胴上げされる比嘉監督と選手たち

 シャークス、5年ぶりの都市対抗へ―。第90回都市対抗野球北海道地区予選2次予選は9日、最終戦が行われた。日本製鉄室蘭シャークス―JR北海道硬式野球クラブの大一番は最後まで展開が読めない総力戦。ベテランの経験、若手の勢い、監督、コーチの知略。あらゆる戦力をつぎ込み、勝利への執念を見せたシャークスが最後に代表権をもぎ取った。個人表彰は、砂沢賞(最優秀選手賞)にDHの田畑瑛仁選手、水谷賞(殊勲選手賞)に佐藤峻一投手が選ばれた。

2回に先制の2点本塁打を放つシャークスの田畑

 ルーキーの一打が勝利を一気にたぐり寄せた。二回2死二塁で打席に立ったのは田畑。狙いはスライダーのみ。前日のミーティングで映像を何度も見返していた。2球目で外角に投じられたスライダーは、まぶたに焼き付かせた通りの軌道。打球がセンターを越え、スタンドで弾んだ瞬間、歓声が轟(とどろ)いた。

 けがもあり、都市対抗予選の先発出場は2次予選2戦目から。しかし「データがない新人の方が甘い球が来る」と気負いはなかった。出場機会の少なさをチャンスと捉え、値千金の一撃につなげた。

 ベテランの意地も勝利に欠かせなかった。2点差に詰め寄られていた五回。1死三塁で打者は主将小屋畑。内角球に対応したが、打球に勢いはなく、三塁手の前で弾んだ。「詰まらされた」。だが直感に反し、内野安打となって三走が生還。スマートさのない泥くさくもぎ取った1点。結果的にはこれが決勝点となった。

 なぜ三塁手が取れなかったのか自分自身「分からない」。若手に対し「勝敗を分けるのは最後には気持ち」と繰り返してきた。敗戦にも耐えてきたこの5年間。「神様っているんだな」と感慨深げに語った。

 佐藤は七回2死一、三塁という難しい局面で登板。対峙(たいじ)する野沢を歩かせ、満塁とされたが「長打がある選手。四球はありだった」。プラン通り次の打者を打ち取った。九回の土壇場でソロ本塁打を浴びたが「まだ1点ある」と落ち着いたマウンドさばきは最後まで乱れなかった。自身は補強選手として全国に出場。戦いのし烈さは肌身で感じてきた。この夏の経験が「未来のシャークスにつながる」と確信している。

シャークス 040 010 000|5
JR北海道 001 100 101|4

スタンド歓喜一色

8回を無失点で切り抜け、仲間と手をたたき合うシャークスの佐藤

 全国出場を懸けて死力を尽くすシャークスのため、スタンドからは選手の家族や同僚ら約500人が声援を送った。応援団の斉藤亮太団長(23)=日本製鉄室蘭製鉄所=は「勝つと信じて応援する」と声を枯らした。

 勝利が決まると、スタンドからカラーテープが投げ込まれ、一際大きな歓声が上がった。

 小屋畑尚哉主将の妻、安奈さん(31)は、長男陽太ちゃん(3)と次男竣太ちゃん(1)と勝利を祈り続けた。「日頃の努力が報われた。子どもたちに初めて東京ドームで戦うところを見せられる」と満面の笑みを浮かべた。

 同製鉄所の米澤公敏所長は、選手たちに胴上げされて感極まった表情。「涙が出るほどうれしい。大好きなシャークスが室蘭の象徴になってくれた。全国で一暴れしてほしい」と喜びを語った。

家族や会社の支えに感謝・比嘉監督

初回、リリーフの岩﨑をマウンドに送る比嘉監督

 全国行きを決めた比嘉泰裕監督。「(全国に行けなかった)この5年間は長かった。家族や会社の支えありきのチーム」と感謝を語った。

 就任からわずか半年。プレーヤーだった半年前より今の方が「選手のつらさが分かる」と言う。コミュニケーションを重視し、瀬川、野原の両コーチと共に役割を明示。試合中は自ら三塁コーチャーとしてサインを送り、最後はキャッチボールに付き合った。「みんな命がけで戦っている。自分にできることでバックアップしたかった」と行動を惜しまない。

 胴上げ中は「ぼーっとして何も考えられなかった」と喜びに浸った。「選手は心が強くなった。主将の小屋畑を中心に戦う思いが伝わった」。歓喜に沸くナインを見やると、緩むことのなかった表情がようやくほころんだ。

   ◇

航空自衛隊千歳 100 000 000 000 3|4
ウイン北広島  000 000 010 000 0|1(延長13回タイブレーク)

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