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室蘭民報

絆の航跡―宮古から室蘭見つめて(3)【室蘭・宮古】

「東日本大震災の復興事業が一段落した中、フェリーの存在は大きい」と力を込める近江勇社長

ホテル近江屋・近江勇社長

「一番近い」強み前面、復興工事後の新たな商機に

 「就航時は北海道からの観光客が増えた。東日本大震災の復興事業が一段落する中、フェリーの存在は大きい」

 創業30年を数える「ホテル近江屋」の近江勇代表取締役社長(61)は、オーシャンビューから海を見つめ期待を高めた。

 広々とした落ち着いた雰囲気のホテルロビーには、ボルタや母恋めし本舗の共同代表で貝工芸作家の関根勝治さんから送られた作品が並ぶ。ホテルは三陸海岸に面した9階建て。宮古地方の海の幸をふんだんに使った料理が特徴。

 東日本大震災前は「厳しい状態」だった。三陸沿岸部の宿はどこも同様。主要客層は旅行代理店頼みの「安さがウリ」のバスツアー客。特に集客が難しい冬場には、自館で劇団を招いて観劇プランを企画し誘客に奔走した。自前のバス4台を駆使するなど「厳しいなりに何とかやりました」と当時を振り返る。

 2011年(平成23年)3月11日。津波が襲来。1階は壊滅的な被害を受け、頼みのバスは全て流された。「ホテル再開は絶望的」とみていた。復興工事とともに工事関係者の宿泊が増え、その受け皿として再開を果たした。

 「一時期、経営状況は震災前より良くなった」。しかし、工事が一段落すると再び客が減少。ピーク時の3割程度まで落ち込んだ。「一般のビジネス客や観光客を呼び込まないといけない」。焦りは日増しに高まった。

 「宮古と室蘭にフェリーが就航する」。思わぬ知らせが入った。宮古港フェリーターミナルから約800メートルの距離とあって観光客から重宝された。乗客向けプランも用意、長期滞在者向けの設備も整えた。

 アクセスの良さ、観光・ビジネス両方の利用のしやすさから評判を得た。ホテル屋上にカメラを取り付け、フェリー入出港を確認できる工夫もした。「さらなる観光客の満足度向上に向け努力します」と決意。

 新たなサービスも始めた。フェリー乗船者向けに朝食と浴場を利用できるプランを販売。休憩室も利用できると早朝に宮古に到着する客の評判も上々。下船後に休憩してから目的地に向かう。乗船前に一休みしたい旅行者に最適だ。

 知り合いと一緒に室蘭を訪問した経験を持つ。宮蘭フェリー就航をうまく「商機」に結び付け宮古観光のけん引役となる。

 「フェリーターミナルから一番近い宿です。ぜひ宮古に来ていただき宿泊を」

(2019年7月2日掲載)

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