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室蘭民報

絆の航跡―宮古から室蘭見つめて(5)【室蘭・宮古】

「マリンスポーツを通じたつながりを積み重ねていきたい」とヨットを見つめる橋本会長

宮古市ヨット協会・橋本久夫会長

室蘭もっと知りたい、海のスポーツ通じ熱い交流

 「マリンスポーツを通じたつながりを積み重ね、航路を持続可能なものにしないといけない」

 宮古市ヨット協会会長の橋本久夫さん(64)は就航1周年を迎えた朝、潮風を浴びながら宮古湾を見つめた。

 宮古市議会議員、タウン誌「月刊・みやこわが町」編集長、NPO法人「いわてマリンフィールド」理事長など要職は八つに上る。多忙の中、フェリー航路という「海の道」でつながった宮古と室蘭の縁を大切にしてきた。

 2017年(平成29年)から両市持ち回りで「交流ヨットレース」を開催。16年に宮古市で行われた国体をきっかけに「交流の機運を盛り上げる」ため開催を継続する。

 宮古開催時は、室蘭市のヨット団体のほか、北海道セーリング連盟や小樽・函館の両水産高校のヨット部員らが集まり、「白熱したレースが繰り広げられる」(橋本さん)。

 宮古はセーリングの強豪として知られる。東日本大震災から2年が経過した13年夏の全国高校総体(インターハイ)で宮古勢が1、2位を独占。震災で活動拠点だったリアスハーバー宮古も崩壊、ヨットがすべて流されたつらい経験を払しょくした。

 震災以降、国や岩手県に復旧要請に動いた。ハーバー再開に向け流木などのがれきの清掃活動も実施した。「私たちも負けてはいられない。高校生たちの頑張りにしっかり応えていかないといけない」

 スポーツが持つ力を感じながら、フェリー就航は大きな転機と捉えている。震災時に「みやこわが町」の発行が不能に陥り、目を覆いたくなる惨状。「雑誌はいつ発行するのか」。廃刊も頭をよぎったが市民要望に応えるべく、地域に寄り添った報道姿勢を貫いた。

 マリンスポーツを通じて「海を学び」「海に学び」「海に親しみ」「海を活用する」。大海原の雄大さと恐ろしさを誰よりもかみ締める。「つながっている海を通して室蘭の魅力をもっと知りたい」

 8月に室蘭を訪れることを計画。就航から1年間はセーリングのほか、合唱などの文化交流にも尽力する。「互いの良い部分を深め合い、両市発展に向けたツールとしてフェリーを利用するきっかけにしたい」と将来を見据える。

(2019年7月7日掲載)

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