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室蘭民報

第5回室民「まち・ひと活力大賞」、初の2者を表彰【室蘭】

「坪川監督と応援団」/「中島商店会コンソーシアム」

坪川監督(前列左から4人目)とNPO法人室蘭映画製作応援団のメンバーら(提供写真)

豪華客船入港時に外国人観光客でにぎわうほっとな~る

 室蘭民報社は、西胆振でマチ活性化に尽力する個人・団体を表彰する「第5回まち・ひと活力大賞」に、室蘭を舞台にした映画「モルエラニの霧の中」を完成させた室蘭在住の坪川拓史監督(47)と同映画製作をサポートしたNPO法人室蘭映画製作応援団(松永英樹団長)、さらに室蘭・中島地区5商店街が連携し、拠点施設「ほっとな~る」でのさまざまな販促イベントを展開する中島商店会コンソーシアム(門脇宏幸代表幹事)を選んだ。初の2者の表彰となった。表彰式は来年1月17日、室蘭プリンスホテルで開かれる室蘭民報社新年交礼会の席上で行われ、それぞれ現金10万円と表彰状が贈られる。

 同大賞は、地域の活性化につながるまちおこし活動、地域の絆づくり、地域の安全・安心につながる見守り活動、地域の衛生・美化活動など、さまざまな分野で貢献している個人・団体を顕彰する目的で、室蘭民報社の創刊70周年を記念し、2015年(平成27年)に創設した。

 社内選考会で審議され、西胆振の発展、まちおこしに尽力する個人・団体をたたえ、顕彰している。これまでに写真家・山口一彦さん、ふくろう文庫代表・山下敏明さん、NPO法人伊達メセナ協会、登別・NPO法人知里森舎が受賞している。

「ほっとなる居場所」、室蘭・中島商店会コンソーシアム

節分イベントなど多彩な催しで人気を集める「ほっとな~る」

 まち・ひと活力大賞の第5回受賞者に、中島地区5商店街が連携し組織する室蘭・中島商店会コンソーシアム(門脇宏幸代表幹事)が選ばれた。商店街の受賞は初。2020年(令和2年)に発足10年を控える中、拠点施設「ほっとな~る」での販促イベントや趣味を広げる企画を継続し「ファンづくり」に貢献した。

 なかじま、中島中央、シャンシャン共和国、中島西口の4商店街振興組合、中島商店会の5団体で構成。10年(平成22年)9月に「中島商店会コンソーシアム」を発足。12年4月に地域商店街活性化法に基づく計画認定を受けた。18年1月には、「ほっとな~る」の来場者数が10万人を超えた。

 コンソーシアムのコンセプトは「回遊ができる商店街」「コミュニティの場となる商店街」「多世代が訪れる商店街」の3項目により、地域商店街活性化事業を実施している。

 ほっとな~るは地域の拠点として空き店舗を活用したサロンを開設。室内はガラス張りの開放的な明るさが特徴だ。室蘭工業大学との連携で整備した木材の温かさを感じる内装が居心地の良さを演出する。

 バス待合・休憩所・フリースペースとして開放。シニアカーとベビーカーを無料貸し出し。サロン内に窓口となるコンソーシアム事務所を設け、市民・行政・教育機関・各種組織が集い会える交流の場となり、年間約1万5千人が訪れる。

 ユニークな点は店主等の研修・勉強会開催、「おもてなし三箇条」を制定。市民団体やサークルのスペース活用も増加しており、年間100以上の企画を切れ目なく実施。斉藤弘子副幹事は「訪れる人のコミュニティーも生まれ皆さんの活動の幅が広がっている」と強調する。

 事業の継続により、大学生によるイベントやイス、テーブル等の製作、医師会との連携による市民健康講座、歴史文化団体や地元出身作家との街めぐりツアーなど取り組みが発展。空き店舗も減少にも寄与した。

 金浜元一代表副幹事は「医療・商学連携事業は中島地域だからこそ取り組めるメリット」と期待し、米塚豊副幹事は「商店街のあり方が問われる時代だからこそさらに盛り上げたい」と力を込めた。

 このような細やかな取り組みにより受賞が決まり、門脇代表幹事は「子どもからお年寄りまで市民がいつも『ほっとなる』居場所づくりを今後も目指します」と喜びを語った。

「光栄」「貴重な経験」、坪川監督と室蘭映画製作応援団

香川京子さんらが出演している「モルエラニの霧の中」撮影中のワンシーン(提供写真)

 まち・ひと活力大賞の第5回受賞者に選ばれた室蘭在住の映画監督、坪川拓史さん(47)は室蘭市生まれ、長万部町育ち。高校卒業後に上京。劇団「オンシアター自由劇場」の演劇を見て感動し、入団オーディションを受け、20歳のときに研究生として入所。

 24歳から撮り始めた初の長編作品「美式天然」は9年がかりで2005年(平成17年)に完成。第23回トリノ国際映画祭で、日本人として初めて、グランプリと最優秀観客賞をダブル受賞。その後も「アリア」(07年)、「ハーメルン」(13年)などこれまでに長編作品3作、短編作品2作を発表している。

 11年に室蘭へ移住。「いつか室蘭を舞台とした映画を撮りたい」と脚本を書き始めた。タイトルは「モルエラニの霧の中」に決まり、14年にクランクイン。短編全7作品で構成されるオムニバス作品。イタンキ浜や市青少年科学館、崎守町の一本桜など市内の各所を舞台に故・大杉漣さん、香川京子さん、大塚寧々さんらに加え、多くの市民キャストが出演した。

 18年にクランクアップ。19年春に完成。室蘭をはじめ、札幌や東京で完成試写会を開き、約2千人が坪川映画の美しさに魅了された。

 10月にはブラジル・サンパウロ国際映画祭の国際長編部門にノミネートされた。20年3月21日から、東京都千代田区の岩波ホールでの公開が決定している。

   

 NPO法人室蘭映画製作応援団(松永英樹団長)は14年に設立。個人や企業、クラウドファンディングを使って映画製作の資金を集め、撮影中の宿泊施設確保、お手伝いスタッフを集めて炊き出し、交通整理、オリジナルボルタやタオル、ロケ地マップなどのグッズ製作、試写会の手伝いなど全面的にサポートし続けてきた。

 松永団長は「映画製作に携わらせてもらい、貴重な経験をすることができた。映画は完成したからといって終わりではなく、全国の多くの方々に見ていただき、室蘭に来てもらってゴールとなる」と述べる。

 受賞について、坪川監督は「映画が完成したことを認められ、とても光栄です」と話し、松永団長は「多くの支えがあって完成までたどり着くことができた。大勢の人たちに見てもらえるよう、PR活動に励んでいきたい」と笑顔を浮かべていた。

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