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室蘭民報

ニュースを追って2019(8)【室蘭】

「モルエラニの霧の中」に引き込まれる観客たち

坂本綾子・本社報道部

室蘭・「モルエラニの霧の中」完成

「見慣れた風景美しく」

 室蘭市崎守町の一本桜、イタンキ浜、市青少年科学館…。室蘭が舞台となっている映画「モルエラニの霧の中」。室蘭や札幌、東京で完成試写会を開催し多くの人の目に触れた。2020年(令和2年)の劇場公開を控え、ますます期待が高まっている。

 「自分が住んでいるまちはこんなにすてきな場所だったのか」「印象が変わった。室蘭に行ってみたい」。同映画は「室蘭には何もない」イメージを変えた。

 ■ ■ ■

 坪川拓史監督は、11年(平成23年)に東京から出身地の室蘭へ移住。室蘭人から聞いたエピソードなど実話を基にした脚本を書き始めた。14年にクランクイン、4年半の月日が流れ、18年にクランクアップ。

 今年の2~3月、関係者や資金協賛サポーター(クラウドファンディング出資者を含む)向けの試写会を室蘭、札幌、東京で、6月には初めて一般向けの試写会を室蘭で開催。上映時間は3時間35分。スクリーンに映像が映ると時間はあっという間に過ぎゆく。ゆったりとした時間が流れ、美しい景色とストーリーが次々と登場。どんどん映画の世界にのめり込む。「見慣れた風景が美しく見えた」「人生について改めて考えさせられた」と観客たち。

 ■ ■ ■

 国際映画祭にも出品。10月に開催されたブラジル・サンパウロ国際映画祭では、国際短編部門にノミネート。坪川監督は現地を訪れ、上映会に参加。多くの日系人が足を運び、涙ぐみながら感想を述べる人もいたという。「受賞には至らなかったが、日本から遠く離れた場所に住む人たちの心にも届いたことが実感でき、感無量でした」と坪川監督。今月の函館イルミナシオン映画祭では「オーディエンス・アワード」を受賞した。

 坪川監督と映画製作を全面的にサポートしているNPO法人室蘭映画製作応援団(松永英樹団長)は、室蘭民報社主催の第5回まち・ひと活力大賞を受賞。松永団長は「まだまだやることがたくさんある。多くの人に見てもらえるよう今後も活動を続けていきたい」と意欲的だ。来年3月21日に始まる東京・岩波ホールでの劇場公開を前に、同応援団は再度、室蘭での試写会を予定している。

 坪川監督は「多くの出会いと別れがあった。映画の内容と、現実との境界があいまいになるような不思議な5年間だったが、私にとって財産です」と振り返る。「映画は作品としてずっと残ります。見てくれた人の心にも永遠に残ってくれる映画になることを願っています」と述べている。

 多くの出演者、関係者、支援者の思いが一つになった「モルエラニの霧の中」。室蘭を舞台にした映画が世界へ羽ばたくことを誰もが願っている。

(2019年12月22日掲載)

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