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室蘭民報

道内初の新型肺炎感染者、適切な対応や対策などを確認【道内】

新型のコロナウイルスの感染拡大対策などを確認した会議

胆振総合振興局、新型肺炎で対策会議

 中国の武漢市から旅行で道内を訪れた中国人女性が、新型のコロナウイルスに感染し、肺炎を発症したことを受け、胆振総合振興局は29日、室蘭市海岸町の同局で「感染症危機管理対策地方本部会議」を開いた。春節に合わせて中国人が多く訪れる観光地を抱える中、患者発生時の適切な対応や感染拡大を防ぐ対策などを話し合った。

 同局各部や胆振教育局、室蘭・苫小牧両保健所、室蘭や胆振西部医師会、管内警察署の担当者ら約30人が出席。道内初の感染者確認を受け、28日夜に道庁で開かれた「感染症危機管理対策本部会議」の内容が報告された。同局保健環境部の杉澤孝久部長(室蘭保健所長)は「道立衛生研究所でも検査態勢を整えるなどの準備を進めている」と説明した。

 また、同局健康推進課からは、感染が疑われる宿泊者が生じた際は「保健所の指示があるまで宿泊部屋から出ないように依頼する」とした「宿泊施設への注意喚起」を進めている現状などを報告した。管内の住民をはじめ、各消防や医療機関への情報提供については適宜進めていくことを確認した。

 道によると、新型のコロナウイルスに感染した女性は40代で、21日に知人2人と来日。22日から道内を観光したが、26日夜になって、せきや発熱などの体調不良を訴えた。27日に医療機関で受診したところ、肺炎の症状があり、国立感染症研究所(東京)で検査の結果、確認された。

 女性は現在、道内の病院に入院中だが、容体は安定しているという。国内での患者発生はこの女性で7例目。

中小企業に融資、道「特別相談室」設置

 道は29日、「新型コロナウイルス関連肺炎の流行に伴う経営・金融特別相談室」を道庁本庁や胆振をはじめとする各総合振興局・振興局に設置した。中小企業の経営や金融の相談に対応する。

 受付時間は平日の午前8時45分~午後5時半。職員が電話や面談で相談に応じる。連絡先は本庁が経済部地域経済局中小企業課(電話011・204局5346番)、胆振総合振興局が商工労働観光課(電話0143・24局9589番)となる。

 新型肺炎の流行で経営に影響を受けている中小企業は、中小企業総合振興基金の経営環境変化対応貸付(認定企業)が受けられる。融資金額は1億円以内、期間は10年以内。適用期間は来年1月31日まで。申し込みは、道経済部地域経済局中小企業課のホームページにある申込書に必要事項を記入し、2期分の決算書などの必要書類を添付して地元の商工会議所・商工会に提出する。

 中国政府が団体旅行を禁止していることで、旧正月・春節の需要を見込んでいた観光産業への影響も懸念されている。

   

 胆振総合振興局では、産業振興部商工労働観光課内に設置。平日午前8時45分~午後5時半、職員が電話(0143・24局9589番)や面談で相談に応じる。  また、経営に影響を受けている中小企業などに対し道は、中小企業総合振興資金「経営環境変化対応貸付(認定企業)」を適用する。最近1カ月間の売上高などが前年同期比で10%以上減り、その後2カ月間の売上高が同比10%以上の減少が見込まれる中小企業などが対象。

室蘭市内、新型肺炎の影響じわり

 道内でも感染者が確認された新型コロナウイルス。中国では武漢市をはじめ多くの駅や空港が閉鎖されたことに伴い、室蘭市内でもホテルの宿泊や貸し切りバスのキャンセルなど、さまざまな影響が発生している。

 室蘭市内のあるホテルでは、渡航禁止に伴い30人以上の中国人団体客のキャンセルが今月1件、来月2件出ているという。ホテルの関係者は「フロントスタッフは全員マスクの着用が義務付けられ、手洗いとうがいも徹底するよう言われています」と語る。

 貸し切りバス事業のシノヤマ観光自動車(宮の森町)でも、中国人旅行者のキャンセルが出た。篠山剛代表取締役によると「さっぽろ雪まつりを控えているのに、月曜日(27日)に突然20件のキャンセルが出た。何百万円の損失になるかわからない」と厳しい現状を語る。「中国を中心に患者がどんどん増え続けていると聞く。幸い体調不良のドライバーは出ていないが、これだけの規模になるとどうやって対策していいか分からない」と頭を悩ませている。

登別温泉湯まつり、縮小し開催

 新型コロナウイルスの余波が広がる中、登別国際観光コンベンション協会と登別市は29日、第49回登別温泉湯まつり(2月3、4日)の開催を決めた。規模を縮小する一方で、メイン会場となる泉源公園でマスクを配布したり、アルコール消毒液を用意するなどの万全の対策で実施する。

 同協会の唐神昌子会長は室蘭民報の取材に対し「来ていただいたお客さまが不安に思うことがないよう、各宿泊施設いずれも万全の態勢で予防対策を行っている。湯まつりは、湯に感謝をして無病息災を願う伝統行事。安心して登別に来ていただきたい」と話した。

登別市や観光関係者が新型肺炎の情報収集急ぐ

 新型コロナウイルスの患者が道内で確認されたことを受けて、29日は登別市内でも関係者が情報収集に追われた。患者が東京から道内入りして発症するまで一定程度期間が空いていることから「札幌に行くまでのルートを公表してほしい」との声も漏れ出ている。

 市と登別温泉旅館組合は同日、入湯税懇談会を開く予定だったが、新型コロナウイルスへの対応と情報収集を急ぐために開催を延期。同日夜に開催予定だった同組合の新年会も延期した。

 市は朝から関係部署を通じてルートなどを照会したが、明確な回答はないという。登別国際観光コンベンション協会と連携しての情報収集に加えて、今後の対応なども断続的に協議した。2月3、4日には登別温泉湯まつりも予定されているが、開催有無について近く判断するとみられる。

 登別温泉街では、予防用のマスクを購入する観光客も多く、品切れが相次いで入荷待ちの状態。傘を差しながら散策したりバスを待ったりと、日常の光景が見られる一方で、「ちょっと人通りが少ない」との指摘も。

 関係者は「仮に今回の患者が登別に立ち寄っていた場合、各方面で従業員の健康状態の把握など必要な対応も出てくる。道内入りしてからのルートは公表できないのか」と困惑する。

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