西部地区の魅力とは?北山さん、蒲生さんがトークイベント【函館】
函館市西部地区のこれからを考えるトークイベント「函館・西部地区のRe‐design」が22日、函館蔦屋書店で開かれた。再整備事業を担う市の第三セクター「株式会社はこだて西部まちづくRe―Design」の北山拓社長と蒲生商事の蒲生寛之常務が西部地区の持つ可能性や課題を語った。
23日まで開催中の「ハコダテ・ヒストリー・マルシェ Vol.2」に合わせた企画。
本業のほか、イベントの企画などで西部地区活性化に取り組む蒲生さんは、自然景観や住む人同士の距離の近さに触れて、「暮らしやすい街や不便な街は他にもあるが、西部地区にしかない暮らしがある」と強調。北山さんは「地元の人が営んできたライフスタイルが外から来た人の価値観になっている。空き地や空き家が増えることはそのブランド価値を中長期的に毀損する。函館発祥の地に住む人を増やすことは函館経済再生の一丁目一番地」と述べた。
ただ、狭小地が多いことや不動産の流通が活発でないことが再開発の課題の一つ。蒲生さんは「(物件の)余白がない状況を何とかしたい。相続の権利が複雑であったり、いつか子どもたちが使う、(人に貸すと)面倒と理由はさまざま。コロナ禍で移住の相談も増えている。供給数を増やしたい」とした。
また、市営住宅大町改良住宅では1階店舗スペースの流動化を図ったことで、飲食店などが相次いでオープン。蒲生さんらが企画し、隣接する空き地(市有地)で昨年10月のマルシェイベントには2日間で700人が来場した。蒲生さんは「人が集まり、他愛のない話ができたり、商いを通じてコミュニティーが生まれるのは暮らしとして価値が高い。日常となるよう今後も活用の提案していきたい」と述べた。
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