浦河高校（坂本浩哉校長）の放送局が制作したドキュメント動画「優駿」が、26日から浦河町公式ＹｏｕＴｕｂｅで公開している。放送局の生徒４人が、軽種馬に携わる人たちを取材し５分間の動画作品にまとめ、高校生の視点で馬産地浦河町の実情を伝えている。

　動画作品は、昨年秋に開催した「第44回北海道高等学校文化連盟放送コンテストのビデオメッセージ部門」に出品したもの。放送局長で２年生の三瓶蒼枝（あおし）さんを中心に、１年生の竹谷清秀さん、古海宏樹さん、設楽巧太郞さんの４人が、「地域に関すること」をテーマに取材や撮影、字幕やアテレコなどの編集作業に取り組み、協力して制作した。コンテストでは、苫小牧地区大会を通過し、北見市で開かれた全道大会に出場している。　

　生徒たちは、地域の基幹産業である軽種馬と、人気ソーシャルゲームの影響で競走馬が注目を集めていることに着目。うらかわ優駿ビレッジアエルと谷川牧場、浦河観光協会の３カ所で取材を進め、競走馬として活躍した名馬を見学に町内の牧場を訪れる観光客が増えている一方で、見学者のマナー違反が後を絶たないという実情を５分間の動画作品としてまとめた。

　作品に込めた思いについて竹谷さんは「馬を見に来る人たちの中に『マナーを守れていない人がいる』という事実を伝えたい」と話す。 　三瓶局長は「３年生が引退してからの作品制作だったため、動画の編集では、初めて取り組む作業もあり大変だった」と作品づくりの苦労をにじませながらも、「動画を見た人たちに、馬と接する時のマナーが伝わってくれれば」と動画公開の効果に期待していた。

　浦河町では、同校と包括的連携に基づく事業の一環として、まちづくりに関する連携に取り組んでいることから、町の基幹産業をテーマとした生徒たちの作品を公式ＹｏｕＴｕｂｅで公開している。

　動画は、ＹｏｕＴｕｂｅほか、町公式ホームページから視聴することができる。

「優駿」を制作した放送局局長の三瓶さん（右）と竹谷さん（左）