介護の人材不足解消へ【平取】
【平取】町は13日、空知管内栗山町と「介護人材の確保に関する包括連携協定」を締結した。栗山町の運営する町立北海道介護福祉学校に平取町の生徒が進学することで、地元の介護現場での人材不足解消を目指す。
介護人材の確保は、すべての自治体が抱える問題で、団塊の世代が後期高齢者になる2025年には、道内では2万人の介護人材が不足になると想定されている。
栗山町では、地域で支える介護人材は、「地域と栗山町で育てる」をスローガンに自治体同士で連携協定を結ぶ取り組みを進めている。これまでに同じ管内の月形町と沼田町、胆振管内の安平町と結び、今回新たに平取町と協定を結んだ。
栗山町は、1988年に介護福祉士を養成する2年制の専門学校「北海道介護福祉学校」を開設。道内唯一の公立介護福祉士専門学校として人材育成に取り組んでいるが、10年ほど前から定員割れが続いている。
協定では、同校に進学し、卒業後には地元の福祉施設への就職を希望する学生を募り、奨学金などを出して支援していくこととして、栗山町は、学生を対象に入学検定料や入学金の減免、平取町は、生活費として月5万円を貸し付け、当町で3年間働くと免除する制度を用意。互いに連携することで、学生確保と人材確保を目指す。
中央公民館で行われた締結式には、遠藤桂一町長、庄野剛教育長、佐々木学栗山町長、吉田正和栗山教育長、悪七尚広介護福祉学校長が出席し、遠藤町長と佐々木町長が協定書を交わした。
遠藤町長は「連携協定を結べることを嬉しく思う。介護の現場では人材不足が続いている。積極的に入学を奨励し、特色のある指導で人材を育成してもらい、優秀な人材が当町で活躍できる場を作りたい」と連携に意欲を示した。
佐々木栗山町長は「新型コロナの影響で外国人の受け入れもままならぬ中、国内で人材を育てることが必要。互いに連携することで学生確保と介護人材確保を目指したい」と話した。
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