多様な福祉活動知って 町社協 ふくしるカフェ開く 白老
白老町社会福祉協議会は17日、既成枠にとらわれない福祉活動に町内で取り組んでいる実践者から話を聞く「ふくしるカフェ」を町総合保健福祉センターで開催した。町民が地域での多様な福祉活動に理解を深められるように初めて開き、25人前後が参加。ゲスト3人が語る活動内容に聞き入った。
赤い羽根共同募金助成金事業の一環で、町高齢者クラブ連合会共催。
ゲストは、町民の健康づくりを支援するコミュニティナース(コミナス)の須貝夢乃さん(26)と川田幸香さん(38)、僧侶で臨床宗教師の米本智昭さん(39)。いずれも先進的な取り組みだが活動歴が浅く、町内に浸透していないことから町民に知ってもらう場としてカフェを企画した。
コミナスは、住民が集まる場所へ出向いて健康相談などに対応する医療人材。須貝さんは札幌市内で看護師として働きながら、休日などに町内を訪れ、町民の健康チェックなどをしている。「活動はコミナスによって違い、正解がないので楽しさも難しさもある。多くの人たちに存在や活動の意義を知ってもらいたい」と訴えた。川田さんは白老町のほか苫小牧市でも活動。「(コミナスの活動を)『楽しそう』と思う町民がいたら、その感情に働き掛け、介護予防や認知症、女性支援に関わる人を増やしていきたい」と話した。
米本さんが務める臨床宗教師は、被災地や地域社会、医療機関、福祉施設などで人々の心のケアに当たる宗教者。2011年の東日本大震災を契機に学識者や宗教者らで超宗派の会合を持ち、18年に一般社団法人日本臨床宗教師会(東京)が発足し、資格認定制度が創設された。自身は毎月2~5人、町民や近隣住民の相談を受けており「家族間でも『こころの問題』に対する偏見は根強い。気軽に心の悩みを打ち明けられる人間関係を増やし、住民の『こころの安全』につなげたい」と語った。
活動報告後は、懇親会が開かれ、参加者は3人の活動にさらに理解を深めた。
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