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函館新聞

函館在住卯月さんの実録漫画 台湾で翻訳出版【函館】

台湾版の著書を持つ卯月さん(本人提供)

 函館在住の漫画家、卯月妙子さん(50)の自伝的作品「鬱(うつ)くしき人々のうた 実録・閉鎖病棟」(太田出版)が、台湾の出版社から翻訳出版された。統合失調症のため、精神科病院への入退院を繰り返した20代の経験を描いた作品で、卯月さんは「台湾でも人は皆同じだと思う。読んでくれた人が、少しでも前を向く力になれば」としている。

 卯月さんは、小学生のときから幻聴、幻覚などの症状を抱え、精神障害2級の認定を受けている。20代は夫との死別もあって病状が悪化した時期で、入院中から自身の体験を漫画化する構想を持ち続けた。

 作品化の企画は2003年から進んでいたが、昨年9月の刊行まで18年を要した。卯月さんは「自分の精神疾患を題材にすることはとても困難で(嫌な記憶を繰り返す)フラッシュバックに次ぐフラッシュバックでその度におかしくなった」と振り返る。

 初の海外版は、太田出版の働き掛けで関心を持った台湾東販が刊行。帯には「我只是想要活得像個人(『人として生きたい』の意)」と書かれた。

 卯月さんは「世の中に悩みのない人なんていない。誰しもが生きづらさに苦しみ、何らかのハンディキャップは抱えていると思う。多くの悩む人に『それであっても、生きていこうぜ!』というメッセージを込めた作品」とコメントしている。

 日本版は四六判、288ページ。1540円。卯月さんは現在、漫画誌「ビッグコミックオリジナル」(小学館)のデジタル版で、25歳年上の夫との生活を描いた「港町ブルース」を連載中。

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