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室蘭民報

室蘭署管内でも高齢ドライバー事故、後を絶たず【室蘭】

75歳以上を対象とした高齢ドライバー講習

 室蘭警察署管内でも高齢ドライバーによる交通事故が後を絶たない。物損事故は増加傾向にあり、75歳以上の人の2017年(平成29年)の運転免許証自主返納率は3・42%にとどまっている。免許証自主返納への助成や返納後の移動手段確保など、より踏み込んだ事故抑止策が求められる。

自主返納

 室蘭警察署によると65歳以上による物損事故の件数は13年の492件から、17年は712件と220件増加。物損事故全体に占める割合も、13年比で2ポイント増の25%となっている。

 西胆振のある自動車学校では現在、75歳以上の人の免許更新に必要な認知機能検査の予約が11月まで埋まっている。特に17年3月の道路交通法改正で、75歳以上の人が信号無視や一時不停止など特定の違反をした場合に臨時認知機能検査が義務付けられたことが、検査増加に拍車を掛けているという。

 同署によると、17年の室蘭、登別両市の75歳以上の免許保有者6834人のうち、返納者は234人で返納率は3・42%にとどまる。75歳以上の返納理由は①運転の必要がない(43・2%)②身体機能の低下を自覚(29・5%)③家族や友人の勧め(15・4%)④その他(11・9%)―となっている。

生活の足

 室蘭市がまとめた「高齢者運転免許証返納にかかわるアンケート」(17年2月開始)では、西胆振在住の927人が回答。将来返納した場合に外出の移動手段で主に使うと想定しているのはバスが最多の612人、タクシーが460人と続く。買い物や通院を想定し、自家用車以外の移動手段確保の必要性が浮かぶ。

 全国ではバス会社やタクシー会社などの民間と自治体が協力したり、自治体が独自で自主返納助成に乗り出すケースがあるが、室蘭市独自の返納対策はないのが実情だ。

 道南バスは06年から販売している「おでかけパス」(1カ月5500円、3カ月1万6500円)の対象を、室蘭、登別、伊達3市在住の65歳以上で無職の人という条件から運転免許返納者にも拡大した。

 道内自治体では、根室市や北竜町などは、免許証返納後に公的な本人確認書類として利用できる運転経歴証明証の交付手数料(千円)を助成している。道外に目を向けると、静岡県三島市では、1万円分の「バス・タクシー・伊豆箱根鉄道利用助成券」を交付し、免許自主返納後の交通機関利用の選択肢を充実させている。

 自動車学校関係者は「生活の足がなければ病院にも買い物にも行けず、免許を返納できないという声が多い。行政による助成の検討が必要」と訴える。室蘭市地域生活課では「国の対応を見極め、高齢者事故抑止へあらゆる方法を検討していきたい」と述べていた。

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